Japanese/English

May 4, 2009

フォー











久しぶりの更新。
怒涛の提出ラッシュが終わった途端、新しいプロジェクトが始まった中、澤田はフォーサイスに浮かれてます。


最近ロンドンでコンテンポラリーダンスの巨匠フォーサイスのイベントが数多く催されている。
本当はテートモダンの舞台に一番行きたかったのだけど、売り切れでいけず。
でも課題の合間を縫って舞台とインスタレーションを何個か見てきました。

You made me a monster/
観客も演者と同じ舞台上で鑑賞。観客が作った不可能な形をした骨格の彫刻の影のスケッチをダンサーが譜面に見立てて、即興でダンスに解釈し落とし込むというもの。おでこについたマイクから拾われるダンサーの声やマイクを直接たたく音にエフェクトがかけられて不穏な雰囲気が漂う。演者が観客の中を踊りながら縫うように通り過ぎて行くのは新鮮。でもちょっと異様で怖い。

decreation/
マイクの音にインタラクティブにエフェクトをかける手法はdecreationでも使われていてdecreationでは更に中央に置かれたプラズマに演者のカメラによって撮られた映像にエフェクトをかけたものがリアルタイムで写される。18人の演者の中で愛と嫉妬を中心にしたコミュニケーションが数珠繋ぎに連鎖していく。上下手に置かれた控え用の椅子から演じるダンサーだけが舞台の中心にでてきてダンスを演じる様子はからルーツバスケットを想起。日本人ダンサーの安藤さんが輝いていた。

Scattered Crowd/
キングスクロスの近くのおそらく元倉庫であろう建物を使っているのだが、すでにこの建物の廃墟オーラだけで逝きそうになる。風船をふたつつなげたものが大量に浮遊していて空間に充満している。ひとつひとつはかなりシンプルなものでも大量の反復によってある値を越すとランドスケープになる。天窓からの光とEkkehard Ehlersのアンビエントミュージックも相俟って昇天する。幸せになる。




ついでに最近見た他のものもメモ。


SHUNKIN / サイモン・マクバーニー

これは今まで見た舞台の中で一番よかったかも知れない。深津絵里を主演に谷崎の春琴抄、陰影礼賛を舞台化したもの。演出のサイモン・マクバーニーは以前にも村上春樹を演出している。舞台自体はとてもミニマルな構成で数本の棒切れだけ用いて木陰や襖などを表現していた。プロジェクターを使った演出も見ていて飽きない。
新聞に出ていたインタビューを読むと、脚本は最初書かずに演者に春琴抄を熟読させて、部分部分でエチュードをやらせてワークショップ形式で序所に脚本を構築させていったらしい。ブリコラージュ的か。

そういえば蜷川幸雄の十二夜も観劇しました。良質な舞台を格安で(そして円高で)見れるのはロンドンのいいところです。

Denise Scott Brown & Robert Venturi
ヴェンチューリがAAにレクチャーにしにきました。課題の提出の前日という嫌がらせとしか思えないスケジュールにもめげず参加してきました。
ヴェンチューリのレクチャーはとても短く、ほとんどの時間が今回AAから出したDenise Scott Brownのレクチャー(かなり長い)時間が割かれていたのだが、ともに面白く拝聴。普通に見れば明らかに美しくない様々な商業看板に冒された写真を見ながら「very beautiful」と言ってのけるのに驚く。
ともに影響を受けたり好きな写真をreferenceとして列挙していくレクチャー。オルジアティもそうであったが。

とういうことでtumblrはじめました。
ハッシーに教えてもらったのだが、ネットで見つけた気になった画像、文章などをどんどんストックしていける。今まで画像はハードディスクにぽんぽん放り込んでいたのだが、これは簡単にリンクで元の場所に飛べるがよい。デザイン&アート系ユーザーが多いように思える。ブログと比べると記事をつくる手間を省いただけのように思えるのだけど回数が増えるとその少しの手間の違いはだいぶでかい。

ヴェンチューリ再考週間はじめます。

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